ただひたすら「今」を生きている
ただ必死に「今」を生きている

彼らは自分達の「生」を何一つ疑わずに生きているのではないだろうか?
必ずしもそうだとは言えないけれど
 
それでも、この目に映る彼らの姿は
ただただ「今」を生きることに
「今」を生きることだけに、必死だった
 
乾いた風を受け
他者の命の糧となり
冷たい雨を受け
他者の命でまた生き延びる 
 
彼らの命のほとばしりが
燃え盛る炎のように
溢れる光のように
この目に焼き付けられた
 
黄金の夜明けの中で彼らも輝く
その姿はきっと忘れかけていたものを教えてくれる
 
すべてが一瞬の夢であり
すべてが永遠の記憶である 
 
涙が一筋 頬を伝い
胸の奥に火が灯るのを感じた