ちぎれる雲よ
流れる雨よ
いつか二人がまた同じ地に生まれたなら
変わらぬその姿を見せて

探し出せなかった答えをもう一度求められるように

遥かな虚海(うみ)よ
果てなき虚空(そら)よ
いつの日も新たな命を産み落としながら
死にゆく心も抱き締めて

色褪せていく景色の中の祈りを次の季節に残せるように

聳える山脈(やま)よ
静かな風よ
どうか二人を見守っていて

あなたの胎内(なか)にいつか還る日まで

震える花よ
気高き森よ
痛みの果てにあるものが確かな温もりであるように

この手に掴むことが出来るように
見守っていて…