男装……ね。
私、ブスだからキモい男になっちゃうよ。悲しいけど。
(※水城は無自覚鈍感です。)
もう、どーでもいいや。
英星高校、行くかー…ははは。←壊れかけ
『そういや、学校っていつから?』
「明日からだ♪」
『明日っ!?』
はやっ!
「あ、理事長はお前が女って知ってるから。俺の兄貴だからな♪」
げっ!
アイツが理事長……
お父さんの兄なだけあって、うざキャラ
苦手を通り越して嫌い。
『あっ、そういや、入試とかないの?』
普通はあるよね
「ああ、それなら俺が3日前に解かせたプリントがあったろ?」
『あぁ、あったね。簡単だったけど。』
「アレが入試のテストだ(大学生でも、解くの難しい問題なんだが……。さすがは俺の娘だ)」
『へぇー、ずいぶん偏差値の低い学校なんだ〜』
だって,あんな問題、小学生でも解けるよ
「というわけで、パパ達今からアメリカに行ってくるから☆」
お父さんが言った
けっ。
万年ラブラブバカップルめ。
………って、んん?
『い、今から!?』
「じゃーな、水城。行ってきまーす」
と、お父さん
「明日、遅刻しないようにね〜♪」
と、お母さん
――――バタン。
虚しい音がしてドアが閉まった。
い、行ってしまった……
はぁ、仕方ない……
英星高校、いくかー!
あっ、
読者の皆さんに補足説明します♪
私が高校を2日で退学になったことは知ってるよね
退学になった高校は公立だったの
でも、英星高校は私立!
私立だから入学式も公立よりちょっと遅い
だから'転校'じゃなくて'入学'なわけ
分かった?
あ、あと私がかぶるカツラはウルフカットの明るい茶色!
私の元々の髪は金髪のセミロング!
身長は160センチ
話しそれちゃった
まぁ、とりあえず
英星高校に入学します♪
†‡†‡†‡†‡†‡†‡†‡†
入学
‡†‡†‡†‡†‡†‡†‡†‡
わた…じゃなくて俺!
今ピンチです!!
迷っちゃいました
何を隠そう、わた…じゃなくて俺は方向音痴です!!
そんなことより俺の目の前にはお花畑が……
キレイだなぁ…って
なんでお花畑があるんだよ!?
不良校じゃねーのかよ!?(あ、男装してるから"俺"とか、こんな言葉使ってんだからな。まぁ、地もあるけど……)
とりあえずココはどこだ?
そして体育館はどこだ?
あーっ!
わっかんねー!
『ウガーッ!!』
イライラしたから叫ぶと……
「おい、なに叫んでんだ。うるさいんだけど」
という声がした。
『ぁあ!?』
振り返ると…
なかなかのイケメンが……
灰色の髪が印象的だ
どっかで見たことあんだよな…
確か……
『〈火炎〉の総長の"炎狼"!』
「うるせえ…黙れねぇのかよ、サルが……」
なーんて言うから俺がキレるのは必然
だってサルって言ったよこの人!
『お前さぁ…全国No.2だからって調子乗ってんじゃねーぞ』
ケンカ売っちゃいました☆
「はあ!?お前この俺にケンカ売ってんの!?」
ハイ!
売ってます♪
ってか、"この俺"っつったよね
ナルシストかよΣ( ̄□ ̄)!
『ああ、売ってんの。それとも俺に負けるのが怖いの?』
挑発的な笑みを浮かべてみた
すると相手は挑発に乗って
「上等だ。その喧嘩、買ってやるよ。」
そうこなくっちゃ♪
面白くなりそうだ
でも、すぐ終わったらつまんねーな
『なぁ、先に攻撃させてやるよ。』
私って太っ腹〜♪
でも
「んだとぉ。なめてんのか!」
キレやすいね。
カルシウム不足かな?
「まぁ、いい。すぐに終わらせてやるよ。一発で終わる」
おうおう
言ってくれんじゃん。でもさ
『早くしてくんないかな〜。入学式始まっちゃうじゃん!!』
そう、
あと20分で始まっちゃう!!
そう言うと、殴りかかってきた
スピードは、まあまあ早い方なんじゃね?
でも私にとっては……
『遅い……』
"炎狼"の後ろにまわりこんで、首筋に手刀を叩き込む
"炎狼"は気絶こそしなかったものの、倒れた。
『呆気なさすぎ!』
〈一発で終わる〉とかいってたくせに、自分がやられてんじゃん
つか、入学式に間に合わねー
『おい、入学式遅れるぞ。』
「……お前さぁ、何者なわけ?」
今それ言っちゃう?
ってか
『人に物きくときゃ、自分から名乗るのが礼儀だろ』
"炎狼"ってことは知ってるけど本名知らねーし
「………俺は"風谷 真弥"…全国No.2の"火炎"の総長だ」
"風谷 真弥"ね……
『よし、行くぞ。入学式に遅れちまう』
「……お前は?」
あーっ、言うの忘れてた
『俺は、坂田 水城。族には……入ってない」
金天使(ゴールドエンジェル)の総長とか言ったらヤバいよな
風谷は何か考えてるみたいで……
「…………コイツが入れば……」
みたいなことぶつぶつ言ってる
『ってか早く行くぞ!体育館はどこだ!?』
俺迷ってたんだよな
風谷のせいで、忘れてたよ←喧嘩売ったのコイツ
「体育館これだけど……」
そう言って風谷が指差したのは
目の前の建物だった
『これ体育館だったのかよ!』
私の苦労無駄じゃない?
「………(こいつバカだ)」