私は……私が嫌い
仲間すら守れなかった弱い私。
すべて私が弱いせいだから
だから、ごめん。
私はこの十字架を背負って歩んでいく。
二度とあんなことがないように強くなろう。
これが
私が全国No.1になろうとした理由だった。
『はぁぁああ!?男子校!?』
ども!
坂田 水城です。いきなり叫んでゴメンナサイ!
でもそれには訳があって…
「いきなり叫ばないの。近所迷惑でしょ?」
『いやいやいや!だって、男子校に入学しろって母さんが…!!』
そう。
私は母さんに「英星高校に入学してね☆」なんて可愛らしく言われた。
『だって英星高校って全国No.2の〈火炎〉とNo.3の〈黒竜〉で成り立ってるようなもんじゃん!』
私、これでも全国No.1だよ?
『ぜぇーったいリンチされるって!』
「だから男装しなさいって言ってるじゃない。」
そうですけど……そうですけど!
『いやだ。』
「行くわよね★」
『Hey!My Mother!ブラックオーラしまおうぜ☆』
いま、母さんが出してる殺気は一般人なら出せない量。
だけど母さんには楽勝なんだよね。
なんてったって
坂田 藍
〈金天使〉初代総長だからさ。
だから母さんには逆らえないんだよ。悔しいけど怖いし。
そのとき
「グッモーニン!マイ、ハニー☆今日も可愛いぜ☆あ、水城ちゃんも可愛いけど!」
『誰だこのクソ親父。』
「ちょ!父親だからぁ!」
あー。
不愉快極まりないけどコイツ父親。
こんなんでも極道、坂田組組長。
「あ、水城ちゃん。パパはマイハニーと外国に行ってくるからヨロシク!」
『は?』
「英星高校は全寮制だから一人暮らしなんて心配無用!男装がんばってね!」
男装……ね。
私、ブスだからキモい男になっちゃうよ。悲しいけど。
(※水城は無自覚鈍感です。)
もう、どーでもいいや。
英星高校、行くかー…ははは。←壊れかけ
『そういや、学校っていつから?』
「明日からだ♪」
『明日っ!?』
はやっ!
「あ、理事長はお前が女って知ってるから。俺の兄貴だからな♪」
げっ!
アイツが理事長……
お父さんの兄なだけあって、うざキャラ
苦手を通り越して嫌い。
『あっ、そういや、入試とかないの?』
普通はあるよね
「ああ、それなら俺が3日前に解かせたプリントがあったろ?」
『あぁ、あったね。簡単だったけど。』
「アレが入試のテストだ(大学生でも、解くの難しい問題なんだが……。さすがは俺の娘だ)」
『へぇー、ずいぶん偏差値の低い学校なんだ〜』
だって,あんな問題、小学生でも解けるよ
「というわけで、パパ達今からアメリカに行ってくるから☆」
お父さんが言った
けっ。
万年ラブラブバカップルめ。
………って、んん?
『い、今から!?』
「じゃーな、水城。行ってきまーす」
と、お父さん
「明日、遅刻しないようにね〜♪」
と、お母さん
――――バタン。
虚しい音がしてドアが閉まった。
い、行ってしまった……
はぁ、仕方ない……
英星高校、いくかー!
あっ、
読者の皆さんに補足説明します♪
私が高校を2日で退学になったことは知ってるよね
退学になった高校は公立だったの
でも、英星高校は私立!
私立だから入学式も公立よりちょっと遅い
だから'転校'じゃなくて'入学'なわけ
分かった?
あ、あと私がかぶるカツラはウルフカットの明るい茶色!
私の元々の髪は金髪のセミロング!
身長は160センチ
話しそれちゃった
まぁ、とりあえず
英星高校に入学します♪