「どうしたんだ。さっきから。」

先生が顔を覗き込む。

「なんでもない。」

嘘をつく。

嫌われたくない。

めんどくさい女と思われたくない。

捨てられたくない。


「そうか?ならいいけど。」

「先生っ!私スプラッシュマウンテン乗りたい!!」

スプラッシュマウンテンは好き。

「おぉ。」

なんか先生、乗り気じゃない。

「あ、嫌ならいいんだよ。
先生は何乗りたい??」

嫌われたくない。

「いや、構わない。
はやくファストパス取って来い。」

「私はパシリですか?」

そういいながらも取りに行く。