「雨を飴にかえるスプレーだ」

汚い忠士は言った。

「はぁ?」
「これでカビる心配はない」

忠士はよかったよかったと勝手に満足している。


「馬鹿」
「ん?」
「そんなもの作るために私に寂しい思いさせたの?」
「……」
「私がウサギだったらとっくに死んでるんだから」


「君が人間でよかった」

そう言って忠士は私を抱き締めた。
「馬鹿……」

忠士の馬鹿。

でも、好き。