「あ、ちょっと待って!
彩のは今から焼くから。」

「いーよ、それで。」


それ、と彩が指したのは
私が持ってるフライパン。

中にはちょー焦げたスクランブルエッグ。
もはや、炭に近いかもしれない...とほほ。


「こ、これはダメ。
焦げまくってるから..」

「いいよ、もったいねぇじゃん。
せっかく姉貴作ったんだから。」


.....どき。

なんだこの、どきどきは
胸の高鳴りは。


「....ありがと、彩。
はい。」

お皿を渡す。


「腹減ったー。
姉貴、牛乳。」