「もっと、色気ある声出せないのかよ....。」 はぁ、とため息をこぼされてしまった。 「無理だよぅ、びっくりしたし.....。」 「でも.... 腰にしがみついたのは100点。 超かわいかった。」 「.....ばか。」 こんなんじゃ、 ただのバカップルみたい。 私たち姉弟なんだけどな。 でも、 しがみついたときに感じた 彩の体温と 私より広くなっていた背中に どきどきしたことは きっと、誰にも言えない。