「ばあちゃん。」


そう言ったのは勇士で


「俺、美希と結婚する。」


ど、どストレート!!!!


「結婚…?」


優しいおばあちゃんの笑顔に、影が差したのをあたしは見逃さなかった。

…もしかして


「婚約中なんだ、俺ら。」

「…聞いてないよ、勇。」


おばあちゃんは勇って呼んでるんだぁ…。

じゃなくて…この雰囲気、怖い。


「まだ言ってねぇもん。
でも怜奈は少なくとも知ってはずだぜ。」

「そう。」


怖い…。


「蘭、怜奈、入って来なさい。」


そう静かにおばあちゃんが言うと、2人が入って来て、適当に座った。

2人が座ったのを確認すると、おばあちゃんは


「許してあげたいところだけど…」


と言った。


「それだけは許せない。」

「ばあちゃん…。」


っ…。

そんな簡単にいくなんて最初から思ってなかった。
反対だってされるだろうって、予想の上だもん。

こんなことじゃめげない!


そう思ってたけど、
あたしはおばあちゃんの次の言葉で、

固まった。



「お前は蘭と結婚するんだよ。」