「ふふっ…。」


居間に着くと、蘭サンが小さく笑った。


「…?」

「あ、どうぞ座ってください! 今お茶いれますね。」


すすめられた場所に座って、お茶を貰う。

本当、和って感じ。
居間っていうか囲炉裏って感じだし。

お茶も紅茶とかじゃなくて緑茶だし。


逆に感心するかも。


「うっせぇ怜奈!」

「やだぁ~、冷たいぃ、勇士ぃ!!」


そんな声がずーっと聞こえてる。

クスクス笑う蘭サン。


「…?」


なんで笑ってんのかなぁー??


「すみません、笑ってばかりで…。」


嬉しそうに笑う蘭サン。

不気味では無いんだけどね!?


「勇チャンがいるだけで、家の雰囲気が違うんです…。」


…寂しいのかな…?


「勇チャンがいると、怜奈サンもすごい元気で…。」

「そうなんですか…。」

「おばあちゃんも、すごい嬉しそうなんですよ。
あ、普段からすっごく優しいんですけどね!?」


幸せな家庭なのか、よく分かんない。

というか、この家…どういう関係なんだろう。

怜奈サン…が1番年上に見えるから…長女?
で、その次に蘭サン…次女?

勇士が1番年下で…長男??


でも…これっぽっちも似てないよね…。


「あ…。」


勇士と怜奈サンが静かになった…?


「おばあちゃんが帰って来たみたいです♪」