「あたしも気分じゃない!!
…それに、あたしバレーって嫌いなんだよね…。」


腕赤くなっちゃうし。


「へぇ、運動神経いい美希でもダメなスポーツとかあるんだ。」

「できなくないけど嫌い。」


暑い暑い夏。

まだまだ太陽は真上にあって…死ぬ!!!


ボーッとしていると、急にポンッと頭の上に何かが乗った。


「え…?」

「ま、頑張りなよ。」


何かとは千秋の手だったようで…千秋はそう言うと、立ち上がって海の家の方に行ってしまった。


「…?」


何を頑張るんだろう?

そう思っていたら


「ったッ!」


後ろから何かが降ってきた。

なっな!!?


あたしはそれを急いで取る。


…パーカー?

それの正体は半袖のパーカーだった。


誰の?


1人で悩んでいたら、誰かがさっきまで千秋がいた所に腰を下ろした。


「本当に、バカんなった?」

「ゆっ勇士ッ!」


隣に座ったのは勇士だった。
てことは、これ、勇士の!?


「着とけバカ。」

「!!」


そんな連発しなくてもっ!!


「あたし濡れてるんだけど…。」

「別にいーよ。」