そう言い返して、あたしは砂浜に向かって泳ぎ出した。


もう、バカ、勇士~~!!!

なんか言ってくれてもよかったのに…。


まぁ、勇士らしいっちゃ勇士らしいけどね。


「美希ぃ~!! ビーチバレーやろぉ!!」

「あたしパス!!」


そんな気分じゃないんだよ~!!!


あたしは砂浜に敷いてあるシートの上に座った。


「暑っつぅ…。」


パラソルがあるとはいえ、暑い!!


「はぁ…。」


なんなんだよ、裕介も櫂も!!
これじゃあアタックとかじゃなくてセクハラだよッ!!!

…って叫んでやりたいかも。


そんなあたしの方に向かって歩いて来る人が。


「?」


どうしたんだろう…?


「どうしたの? 千秋…。」


そう、歩いて来たのは千秋。


「気分じゃ無い。」


って言ってあたしの隣にドカッと座った千秋。


「そう…。」


あたしは体育座をして、膝の上に顎を乗せて、ビーチバレーをしてる何人かを見てた。


「なんでアイツらはあんな元気なんだか…。」

「確かにね~。」


ビーチバレーをしてるのは裕介と櫂と史也。

…って、アレ? 勇士は?
海にはいないみたいだし…。

…いいや、放っておこう。


「美希はしないの? ビーチバレー。」