-トントンッ


「!?」


不意に肩を突かれた。

勢いよく振り返ると、そこには苦笑いをした勇士がいた。


「ゆっ勇士!!?!?」

「何してんの? 美希は…。」

「い、いいえぇ別に!!」


ヤバイ!!!


「心配だったんでしょう? 私たちの事♪」


とクスリと可愛く笑う美桜。


「う゛っ…。」

「んもう…何かあるわけないのに。」

「お前って案外ヤキモチ妬きだよな…。」


…ハハッ☆


「まぁ、お邪魔虫はどっか行くから…2人でお幸せに♪
あ、ノロケは聞かないよ??」


じゃあね♪と可愛い笑顔を残して、美桜は去って行った。


「…たく、可愛い奴。」


と言ってあたしの前に屈み込んだ勇士。


「か、可愛くないもん…。」

「…あっそ。それでもいーけど。」


よいしょ、と立ち上がった勇士。

そして、手を差し出しながら


「皆の所、戻るぞ。」


と言った。

あたしはそんな勇士の手を握りながら


「うん!!」


と言った。



…こっそり、美希にバレないように勇士が「たまにはヤキモチも妬かせないとな…」と言っていたのは、まぁ内緒で☆