「汝沢田 勇士は、北条 美希を妻とし、その健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」

「誓います。」


誓いの言葉って…長い。

普通、神父様の目の前でこんなこと考えないと思う。


教会に入ると、さっき別れたはずの皆がいて。
HARDの10人がいて。

なんか陰山も当然のようにいて。
峰だっていて。


他にも今までお世話になった人も、ちゃんといて。


「汝北条 美希は、沢田勇士を夫とし、その健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」

「誓います。」


長いけど、誓いの言葉っていい言葉だと思う。


「指輪の交換を。」


指輪…いつの間に作ってあったんだろう。

このドレスもサイズぴったりだし…。


勇士、サプライズしすぎだよ…??

気付けば、目には涙がたまっていた。


だって…ドレスだって、あたしの好みだもん。

さすがって思うのと同時に、今更ながら感動だよ。


指輪だって、あたしの好みでありあたしらくしてそれでいて勇士らしいデザイン。


「誓いのキスを。」


スッと勇士の顔が近付く。


どうしよ、今更ながら恥ずかしい…。

だって皆いるじゃん…。


「顔真っ赤。」


唇が触れる直前、そう囁かれた。


「っ…。」


バカ、勇士。


大好きだよ。