『以上をもちまして、第○×回、卒業式を終了ます。』


時はぶっ飛んで3月。
あたしたち、今日で卒業です。


「美希ーっ!!」


櫂が抱きついて来る。


「ぐっ…。」


死ぬ…。


「ざみじいよーッ!!!」

「何言ってんの…あたしたちずっとこれからも一緒じゃん。」


HARDの人気は絶好調。

出すCDは全部首位を取ったし、レギュラーも5本ほど。
CMも4本くらい持ってるし…。

イメージキャラクターなんかも含めれば、勢いはなかなかのものだ。


「まぁ、寂しいっちゃ寂しいよな。」

「裕介…。」


裕介でもそんなこと思うんだ…。


「もう同じ部屋じゃないと思うと…少しね。」

「千秋まで…。」


確かに、2年も、あの部屋で6人で過ごしたんだもんなぁ。


「2人共らしくないよー!!」

「そうか?? 俺も寂しけど…。」

「史也ぁ…。」


もう、困った4人なんだからぁ…。


「櫂はらしいけど…。」


あはは…??


「皆婚約者サンは放置してていいの??」

「俺大丈夫ー。」

「僕も。愛莉がお世話になった人のとこ回るからって!!」

「俺もだな。」

「俺他校だもん。」


…。

そういえば、3人に復縁理由を聞いたら、あたしが記憶を取り戻して、勇士といるのを見て、
側にいてくれる人の大切さに気付いたとかなんとか。