そんな中で、こんなの…ずるいよ。

出逢ったころからそうだった…


勇士はいつも、ずるい。


「今日、再び婚約しましたことを、ここにご報告します。」


指輪は、ずっと指にハマったままだった。


あたしの、勇士の、左手の薬指に。


「勇士っ…。」


涙腺が崩壊して、涙が次々に流れる。


「いっぱい待たせてゴメンな。」

「ッ…。」


なんだっていい。


ここに勇士がいる。

ちゃんと、想いが通じ合ってる。


いくらでも、待つよ…。


「続きまして、俺ら10人!!」


…!?

きっとあたしの周りには星がたくさん飛んでる。


10…人…??


「僕らも婚約しちゃいまーす♪」


…え。


って腕を組んだり、手を繋いだり各々な10人。


その組み合わせはもちろん、

裕介とあすか

櫂と愛莉

千秋と沙奈

元哉と香奈

そして…

史也と美桜。


い、いつの間にそんな進展が…!?


「以上で、会見を終了いたします。」


って勇士。

こんな終わり方でいいの!?