「あ、美希!!」

「何~?? 史也ぁ~。」

「もう衣替えじゃん。」

「あ、冬服なら出したよ!」


裕介に言われましたから。


「そ?? んでさ、夏服クリーニング出すからさ、制服持って来てよ。」

「あーい。」


本当お母さんだよ、史也サン…。


「ポッケの中とかちゃんと確認して出してねー。」

「はいはい。」


あたしは夏服のポケットを探る。
と言ってもスカートくらいなんだけど。


-コツッ


「ん…??」


何?? なんか当たった…。

指に当たった何かをポケットから掴みだそうとしていると


-~♪


「のわッ!!」


びびび、びっくりしたぁっ…!!
なんだ、ケータイ…。

って、電話だよ!! 早く出なきゃ…。


そう思いながら画面を見ると、


「峰…??」


ずいぶん珍しい人からの電話だった。


「もしもーし。」

『おう。今平気??』

「うんー。」


結構近くにいるから直接話せばいいのに。


『周り、誰かいるか??』

「いやぁ~、あたしの部屋だから誰もいないよー。」

『ふぅん…。』