♪勇士 side♪


櫂から美希が目を覚ましたと連絡を受けて、
MILD全員で病室に向かってる。


あすかとか愛莉とかは美希に無理させないようにって、気を使って明日にでも行くんだとか。


「美希、目ぇ覚ましてよかったな!!」

「あぁ…。」

「まぁ美希は頑丈だから。」

「そうだけどな。」

「きっと勇士との再会を楽しみにしてるよ…。」

「はいはい。」


コイツら…俺で遊びすぎだろ。


「もうすぐ着くよ、病院。」


千秋の声がかかって、俺らの顔に少しの緊張が宿る。

何に緊張してんだって話だけど…なんとなく。


「はい、着いた。」


4月生まれで何気さっさと車の免許を取った千秋が言う。


「うっし、俺病室1番乗り~♪」

「病院では静かにしろっ。」


なんの漫才だよ、これ。

裕介と史也による親子漫才ってやつか??


俺はそんな2人を無視して、脇を通り過ぎる。


「あっ、おい、勇士!!」

「何??」

「ここは普通旦那サンが先でしょ。」

「そうそう! まぁ櫂が先に会っちゃっただけど。」

「じゃあもういいじゃねぇかよ!!」

「しかも先生の所に櫂が行っちゃったしね。」