ラストだぞじゃねーよ…。

美希は大丈夫なのかよ!?


俺は人の山をかき分けてベッドに近付く。


「美希…。」


頭に包帯を巻いて、酸素マスク…だったかを付けてる美希。

…頭打ったのか…??

本当に大丈夫なのか?? この状況…。


「勇士…。」

「峰…。」


気付けば、俺の横には峰がいた。


「悪ぃ、俺が付き合わせたりしたから…。」

「は??」


何の話だ??


「今日買い物行くから付き合えって、俺が…。」

「…。」


なるほど。
俺がいない間に…。

コイツ、ムカつく…。


「あのなぁ…俺がいねぇ間に抜け駆け的なことすんの止めてくんねぇ??」

「抜け駆けなんて…人聞き悪ぃな、それ…。」

「ちょっとゴタゴタもあったけど…美希は俺のモンだ。」


美希が起きてなくてよかった。


「…ん?」


生温かい視線を感じる…。


「勇士かっっこい~♪」

「櫂…。」


ヤベ…ハズイ…。


「僕なら美希のお父さんとお母さんの目の前でそんなこと言えないなぁ♪」

「…。」


…忘れてた。