「おい、美希ー。」

「ほいほい。」

「これから買い物行くんだけど…付き合えっ。」

「ほいほい。」


って峰にお誘いを受けたんで行って来やす。

あ、峰って、柚木 峰(ユズキ ミネ)ね。
懐かしいご登場で。

愛莉のルームメイトサンだよ。

コイツも顔いいから彼女もいたって噂もちらほら。

まぁなんだか知らないけど…。


「で、どこに何を買いに行くの??」


一気に質問するあたし。


「どっかに服を買いに行くの。」


って一気に返す峰。


「服ねー。」


なんか…あたし病み期なのかも。

ずっと勇士の事考えてる。


今だって…峰の背中を見ながら、勇士のこと、考えてる…。


「…希、美希!!」

「えっ…。」


パッと後ろを振り返ると、慌ててこっちに走って来る峰。


「…??」


ちょうど横断歩道を歩いていたらしい。

上を見ると、バッチリ赤だった。


「やばっ…。」


横断歩道のど真ん中に立ち尽くすあたしは、かなり危ない。

峰の方に駆け寄ろうとすると


-パッパーーーッ


「あっ…。」


ヤバ、あたし、死ぬかも。


人間、誰しも詩の危機に直面するとパニックになるわけじゃない。

あたしは…そう、冷静になるタイプだったんだ。


「勇士…。」