「勉強も、部活も、……恋愛も」
「………………」
「……だから。感じる事が。全部曖昧でさ…………。人を好きになる気持ちも。適当に出来たもんだったんだ」
「………………」
無視をしても。話し続ける。
……俺だって。何も知らなかった。
人間の考えを、曖昧な目で見つめていたんだ……
最初に話した。俺が考える『奇跡を持っている人間』は。その人間が凄かった訳じゃないんだ。
ただ。その時その場所のその人間をその時だけ俺は真面目に見ていたってだけ
……人間は皆凄いって。気付かなかったんだ…
「…………だけど。佳奈だけは…。」
「………………」
「佳奈だけは。諦められなくて……！」
諦めきれない……？
純平はちゃんと、諦めてんじゃねぇかよ……
「好きって実感が。どんどんどんどん湧いてきて…！…光が佳奈を好きだって知ってたハズなのにっ、俺。ぐだぐた想いを引き延ばしてたんだ…………」
「………………」
…純平が佳奈を好きだって気づき始めた頃。
光は既に佳奈を好きになってた。
それを知っていた純平は。佳奈への想いをどうしたらいいのかわからなかった…………ってトコか？？
