案の定



放課後高校に行ってみれば

あの二人は部活中で。


それまでは待ってようという話になってしまった。



「でもさ、先生が私達がここにいるーって事伝えてくれてよかったよね!」

そう、見かねた先生が『わかった、報告だけはしておくから』と言ってくれたのだ。



「・・・忘れてるんじゃない?会うの久しぶりだし・・・・・緊張する・・・」


千佐登は苦笑いをすると

「忘れてるわけないでしょ。特に沙弥、アンタはね!」
「千佐登・・・?それどういう・・・・」


どういう意味?と聞こうとした私に懐かしい声が・・



「沙ッちゃんーー!!お友達サンも!!めっさ、久しぶりィーー!!」

圭斗さんだ。

後ろから聖夜さんも走ってきた。

部活着と思われるその服に

"陸上部"と書いてあった。


放課後の夕日に照らされた二人がこっちに走ってくる。


「お久しぶりです先輩!!わぁ・・・陸上部だったんですか!!?」

千佐登が圭斗さんに話しかけている声なんか遠くの声のようで。


私は、聖夜さんしか眼中になかった。