小さい頃、私の親は厳しかった。
今はもうだいぶ丸くなったけれど・・・


あれは、10歳の頃。

5つ上の姉がいた私は、いつもお下がりの服で


自分にとって好きな服を親に買って、と言っても

『お前には沙世(サヨ)の服があるだろ』

と、言っていつも買ってくれなかった。

姉は、上に誰もいないから親に買って、と言えばすぐ買ってもらってた。




そんな姉が嫌で。

どうして自分だけが、時代遅れの服を着なければいけないのか・・・。


親も、姉も・・・・みんな嫌いだった。


姉はなんでも思い通りになるから、ワガママになった。

休日、私が宿題をやっていれば


『オイ、お前なんで勉強なんてしてんだ。そんなヒマがあるならコンビニ行け!』
と、いつも命令された。


逆らえば、叩かれる、殴られる、蹴られる

痛い痛い・・・・・

怖い・・・・

毎日が恐怖との戦い。


学校では、家に帰りたくて、いつもため息をしていた。
そこでついたあだ名が"ため息ちゃん"


みんなは冗談でつけたのだと思う。
だけど

『・・・・何も知らないくせに』

また、ため息をする条件になる。