・・・?

なに・・・・?


硬く閉じていた目をそっと開けてみると・・・・


「あ・・・・?聖夜・・・・さん?」



「!!お前は!・・・・」
「女子に、しかもまだ中学生の女の子を殴った、だなんて・・・お前はともかく、止めなかったお前ら、柔道部顧問の耳に入ったら、即退部、間違いねえだろ?」

「・・・・!」

男のほかにいた男達は、柔道部員だったらしい。
だから居るだけでこんなに威圧感があったわけ・・・か。

「それに、飯島。お前・・・・殴った張本人だろ、校長の耳に入ればどうなるか、わかってるよな」
「・・・・く、くっそ・・・オイ、お前ら!逃げるぞ!!!」


男達はその場を去っていった。
逃げても、聖夜さんがこのことを言ってしまえば意味無いけれど・・・。


「沙ッちゃんと、お友達サン、大丈夫?」

「・・・・圭斗さん・・・。大丈夫です、ありがとうございます・・聖夜さんも」
「あ、私も・・・ありがとうございましたっ・・・」

私と千佐登は、二人にお礼を言ったっきり
何も喋れずにいた。
そんな空気を圭斗さんは

「・・・・この中にぃ~嘘つきがおる!」

「・・・・へ?」


「なぁ?聖夜」
「いるなぁ」

聖夜さんと圭斗さんは何かを企んでる目で私達を見た・・・というか、私を見た。


「な、なんですか・・・・私の顔になんかついてるんですか・・・?それに、嘘って・・?」


千佐登はどういう意味かわかったらしく、プププッと、笑っている。
圭斗さんは、やれやれ・・・という感じで「違う違う」と笑った。


「・・・・?」
「まだわかんねぇ?」

聖夜さんが私の顔の近くに来て
私のほっぺをツンツン、とつっついた。



「!」