ほんとに苦しくなった頃に、唇が離れた。
「…っ…はぁ…はぁ…なにすんの！？」
息を切らしながらも、不満を口にすると壱輝は、不満も聞かないようにぎゅっと私を強く抱きしめた。
「壱輝…？」
「…わり……、妬いた………」
「えっ？」
「…だから、妬いた………」
「空が可愛いって、言ったから？」
「…うん」
子供のように私の胸に、顔を埋めて壱輝は、頷く。
「ごめんね…？でも、壱輝しか見てないから…」
頭を撫でて呟くと、壱輝は顔を上げて真っ直ぐに私を見る。
「ごめんな…、俺もひなのしか興味ねぇから…」
今度は、優しく唇を重ね合った。
唇が離れると、今度は私の首に顔を埋めたかと思うと甘い痛みが、首に走る。
「俺のもんって、証拠」
首には、キスマークが残っていた。
