“竜へ”
遅くなったけど、1年記念日おめでとう。
気に入るか分からないけど…似合いそうなやつ頑張って選んだんだ。
付けてくれると嬉しいな♪
“響より”
箱の中には、2つ並んだ、俺が選んだものと全く一緒の指輪。
「俺と同じ指輪か……」
カサッ…
指輪を戻そうと、箱を手に取った時に見つけた、すみに小さく折り畳んで入っていた紙。
「?なんだコレ…」
不審に思いながらも、開いてみた。
紙に書いてあった文字は、キレイで整っている響の字だった。
微かに懐かしく感じながら、それを手に取り眺めてみた。
【あたしの思いが、
いつかあなたに届きますように……】
紙にはそう、書かれていた。