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竜に別れを告げて、家へと向かう。
「竜くん、ありがと…
あたし頑張るよ」
ほんの少しだけど。
ほんのちょっとだけど。
あたしはまだ、頑張れるって思えたんだ。
「ただいま…」
なるべくそっと玄関を開けて、家の中に入った時。
リビングに座っていた、叔母さんと目が合った。
やばいっ…!
そう感じて、目を反らした時はもう遅く…あたしの身体は、勢いよく床に倒れ込んでいた。
「今まで何してたの!?こっちは世話してやってるのに…
言うことの一つも聞けないの!!?」
腕、足、顔…
色々な所の痛みが増してくる。
ハア、ハアッ…
叔母さんの息があがり、やっと動きが止まった。
あたしは倒れ込んだまま、それが終わるのを待っていた。