それから叔母さんは、あたしに手を上げる事が多くなった。

その度に…あたしはひたすら耐え続けた。





ある日。
あたしは久しぶりにあの場所へ行ってみることにした。

そこは、あの公園の桜の木の下。
竜と初めて出会った場所。





ゆっくりと足を進めて、桜の木の下にあるベンチに座った。
顔を上げて、桜の木を見てみた。

ピンクに色付いた、小さな蕾。





「もうすぐ咲くかな…?」



「……響ちゃん?」





その時、目の前にいたのは竜だった。





「……竜くん」



「久しぶり!!元気だった?」





竜は笑ってそう言いながら、あたしの元に近寄って来た。





「―…うん、元気だよ?竜くんは?」