俺は目を疑った。
だってそこには……
「……響…?」
見馴れた響のキレイな字で、俺宛ての名前が書いてあったから。
俺は急いで封筒を開けて、中の便箋を取り出した。
震える手で便箋をそっと開く。
【 竜へ 】
いきなりこんな手紙書いてごめんね。
竜と付き合って、もう1年だね。
竜はこの1年…どう過ごしましたか?
あたしは、すごくすごく短く感じた。
だけど、すごくすごく楽しかったよ。
ほんとはもっと、ずっと…竜の側にいたかった。
だけどあたしは、
もう竜の側にはいられません。
ねえ、竜…
あたしが竜の隣から居なくなったら…
あたしの事はもう、忘れて下さい。
そしてもっと、あたしよりも良い人を見つけて下さい。