トントン…
「……響ちゃん?」
***
「響ちゃん…大丈夫かい?」
「叔父さん…ありがとうございます…」
ドアを開けると、叔父さんが心配そうな表情で立っていた。
あたしは急いで涙を拭い、叔父さんを部屋に入れた。
「こんなに腫れて…
これで冷やしておくといいよ」
叔父さんはニコッと笑って、あたしに氷の入った袋を差し出した。
「あ…、ありがとうございます…」
あたしはそれをタオルに包み、そっと赤くなった頬に当てた。
ポン、と叔父さんの手があたしの頭を撫でた。
その優しさに、涙が出そうになった。
ポンポンと定期的に頭を撫でる叔父さんの手で、安心することが出来た。
あたしには、叔父さんの優しさがとても嬉しかった。