***


「可哀想に…まだ高校生なのに…」



「兄弟もいないし、これからどうするのかしら?」



「それより誰がこれから世話をするの…?」



「家は無理よ?そんな余裕なんてないし…」




葬式の間中。
あたしの耳には、ずっとこんな会話が入って来ていた。


その時感じたんだ…

あたしはもう、一人なんだって。



そして次の日。
あたしは叔母さんに呼ばれた。




「響ちゃんは、うちで預かる事にしたから」



「……は、い」





あたしはその瞬間、うつ向いた。

本当は知ってるよ…
叔母さんはあたしの事が嫌いなんだって。
あたしの世話なんかしたくない事も。


この時、実感した。
本当にあたしは、一人になっちゃったんだって。