静かな病室。
また…涙が溢れてきた。
「…強くなったと…思ったのに―――…」
俺はギュッと、響からの手紙を握りしめた。
響からの手紙は、所々字がにじんでいた。
……響のことだから、きっと涙の痕なんだろうな。
響、俺は君の死を受け入れたつもりだった。
でも…無理みたいだね。
まだ、こんなにも君を想ってる。
まだ、こんなにも弱いんだ…
ピピピピッ…
その時、俺の携帯が鳴った。
俺はポケットから携帯を取り出し、画面を見た。
相手は…由希?
「……もしもし?」
俺は泣いた事がバレないように、大きく息を吸い込み電話にでた。