そういえば、いつからだろう。
魁に言われてみて、初めて気付いた。
『悲しい』『寂しい』っていう自分の気持ちを、正直に誰かに伝えられるようになったのは…
「響ちゃんは、そんな竜の性格を誰よりもよく知ってた。
だからこそ、黙って隣にいてくれたんじゃないかな?」
魁に言われて思い返すと。
今まで響は、いつも俺の話を聞いてくれていたけど…
自分からは『どうしたの?』って聞いた事はなかったんだ。
いつも俺から話すのを待っててくれて、話したら、『竜なら大丈夫!!ずっとあたしが側にいるよ♪』って。
毎回笑顔で、なぐさめてくれた。