その言葉を聞いて、俺は遥斗から目を反らした。

遥斗はそんな俺を見て、そのまま口を開いた。




「響ちゃんはさ、お前になんて言った?

『ずっと自分の事引きずれ』なんて言った事あるのか…?



……ないだろ?
今のお前は、響ちゃんの死を無駄にしてるんだよ。彼女が死んだから何も出来ませんって?



………笑わせんなよ。

俺は今のお前、嫌いだよ。響ちゃんが精一杯お前に伝えた事、しっかり理解してやれよ」




それだけ言うと…遥斗は屋上を出て行った。




「何だよ…それくらい分かってるよ…」




俺はつい苦笑いを浮かべた。




「響、そこにいる…?」




俺は空を見上げて…そっと響につぶやいた。