響が死んで…もうすぐ2ヶ月が過ぎようとしていた。
「サイアク…」
俺は学校の屋上に一人でいた。
無意識に「はぁ…」っと溜め息が漏れる。
そしてもう一度つぶやいた。
「ほんとサイアク…」
「そうだよ」
突然、俺の後ろから声が聞こえた。
振り返ると、俺の友達の遥斗[ハルト]が立っていた。
俺は遥斗を見て、ゆっくりと口を開いた。
「なぁ、俺…響がいないと何も出来ない…
響がいなかったら、俺はこんなにも小さくて弱い人間なんだ…」
「……お前ってほんとサイアクだな?」
「え…?」
遥斗の言葉に顔をしかめると、真剣な目で俺を見つめてきた。
「お前は今…すごく響ちゃんの事を悲しませてるよ」