俺が今まで辛くても耐えて来たのは、全部響のおかげで。



辛くても…
いつも精一杯の笑顔を見せる君に。


“俺が負けてちゃいけない”って、そんな勇気をもらっていたからなんだ。




だからいつも―――…笑ってた。

涙が落ちないように。


君が笑ってくれるように。




俺が響にしてやれた事は、

ただ、響に会いに行くことだけ。
ただ、隣で笑っている事だけだったから。



俺も、君に勇気をやりたかった。

会えなくても、いつも響を想ってた。



面会が出来なくなって数日。

プルルル……



この電話が、2人の運命を変えたんだ。

俺が今まで信じていた―――…響と過ごせる未来を。