「……響」




俺はその手を掴んで、自分の方に引き寄せた。


ギュッと強く抱きしめる。
もう、絶対に離れないように。




「なあ…俺さ…お前じゃなきゃダメなんだ…


―――誰に何て言われても、響の事が好きなんだ…



響じゃなきゃ…嫌なんだ……
響じゃなきゃ…ダメなんだよ…っ!!」



「りゅ…う…」




俺の服の裾をギュッと握り、響は小さな声で俺の名前を呼び出した。




「ほんと…は怖いよっ…?

自分、が病気って知ってから…ずっと……


……っく…まだ…死にたくないよ…
竜、と…一緒にいたいよ…!

怖…いよ……竜っ」




初めて響が、俺に見せた弱さ。

響は俺に抱きついて、俺の胸に顔を埋めて泣き続ける。