***
どうして…?
あてもなく歩いていたら、自然とここに来ていた。
懐かしい、この公園。
ここは…“竜と出逢った場所”
竜と出逢って1年…
あたしは竜に、何かしてあげられたのかな?
…傷付けただけなのかな?
…重荷になってただけなのかな?
竜はあたしに、たくさんの優しさをくれたのにね…
あたしはゆっくりと顔を上げて、もう真っ暗になってしまった空を見上げた。
「傷付けただけなら…
こんなに辛い想いをするくらいだったら…
竜は、出逢わない方が幸せだった…?
出逢わなければ、良かったのかな…?」
「……んな事ねえよっ!!!」
…え?
あたしが振り向くと、息を切らして竜が立っていた。
何で、竜がここにいるの…?