俺の頬を、一筋の涙が伝った。

それと同時に…俺の心にある決意が生まれたんだ。





「由希…俺、響を探しにいくよ」





俺はそう言って、由希に背を向けて公園を飛び出した。





「……待って竜くん!!」




突然聞こえた、由希の声に足を止める。
俺はそっと振り向いた。





「今の響には…きっと竜くんが必要なの。

だから……」




だから…
俺は響に何をしてやればいいのか。




「……分かってるよ」




分かってる。

今までは響が支えてくれたんだ。
だから、今度は俺の番なんだって。

俺が、響の側にいてあげないといけないんだって。




「響を…お願いします…!!」




由希は泣きながらそう言って、俺に頭を下げた。




「……任せて」




そして俺は響の元へ…走り出したんだ。