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「…それって…」




由希の話を聞いた俺は、言葉を失った。




「そう…

治る確率は…もう0に近いって……」


「じ…じゃあ響はっ…!?
響はこれからどうなるんだよ…!!」




俺の問いかけに、由希はその場に泣き崩れた。




「響、の心臓……

治療、して…もね。
治る…どころかっ…だんだん悪くな、っていってるって…!」


「そんな…」


「それにっ…ね…


響の心臓…この、ままだといずれ機能……しなくなるっ…て…」




由希の言葉で、一瞬にして目の前が真っ暗になった。
その時俺の脳裏には、響の笑顔が浮かんでいた。




「……響は、その事知ってるのか?」



「その後、病室に行ったら…

『あたし、何の病気だった?』って聞かれて……」