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公園から出て、あたしはただあてもなく歩き続けていた。



……どうしよう。
竜に“別れよう”って言っちゃった…


『竜の事なんか好きじゃない』って言っちゃった…



――――泣いてたのは、見られてないよね…?




でも…いいんだ、これで。

竜が幸せになるためなら。
竜を悲しませないためなら。



これくらい……




「…っく……竜…ごめ…ん。

ほんと…は…まだ好き…だよおっ…!!」




竜…ごめんね。

手紙にも書いたけど、本当に好きなの。
今でも好き。
…愛してる。



……でもね?
それだけじゃダメなの。

竜を悲しませないためには…
竜が幸せになるためには。


こうするしかなかったんだ…


ごめんね、竜…




「―――愛してるよ、竜。



だから……サヨナラ」