逢いたい。

今すぐ、君に逢いたい。
抱きしめて、君を離したくない。



君の、記憶の中の笑顔が優しすぎて…暖かすぎて…

どうしようもないくらいなんだ。




でも、分かったんだ。

俺は君を、心から愛していた。
そして今も…君を他の誰よりも愛してる。



だから、響。

俺は、君の分まで精一杯生きるから。
君の生きた日々を、無駄にしないように。
君が隣にいてくれた事を、絶対に忘れないように。



響、俺も君に伝えたいことがあるんだ。


“さよなら”と、そして…“ありがとう”」





カツン、と響いた音。
ネックレスに付けた響の指輪を、そっと離してポケットにねじこんだ。


そのまま俺は、響のお墓に背を向けた。