「祐ちゃん…」

剛くんと入れかわったかのように

奈緒が教室に入ってきた。

「なに?」

「えっと…あの、ね…」

オレが、優しく問うと奈緒は言いにくそうに口ごもる

「さっきの話…」

「うん。」

「剛斗さんに何があたったの?」

「奈緒は聞かないほうがいいよ…」

「知りたい、教えて…」

「なんでそこまで?」

「私は、剛斗さんのこと…」

「す…好きなの?」

「わかんないけど知りたいんだ…ダメ?」

「…分かったよ」