「剛くんもっと俺らを頼ってよ」

「そうですよ、なんで一人で抱え込むんですか…」

二人の言う優しい言葉に必死でこらえていた涙があふれた

「…なぁ、祐太、広樹」

「なに…?」

「なんですか…?」


「俺は、もう恋しちゃいけない?」

「え、剛くんなにいって…」

「沙季さんのことですよね…?」

「…うん」

「…剛にぃは奈緒ちゃんを好きになっていいかって悩んでるですよね…」

「剛くん、奈緒のこと…?」

「…うん」

「やっぱりそうですよね、剛にぃの奈緒ちゃんを見る目は沙季さんを見る目に似てましたから。」

「広樹…」


「…あのさ剛くん、広樹、言いにくいんだけどさ」

「何ですか?」

「奈緒ちゃんのこと好きなんだろ?祐太。」

「え…なんで知って、、」

「それはさ、祐太は俺としゃべってるときも奈緒、奈緒うるさかったし…」

「そっそんなこと//」

「祐にぃ顔赤っ」

「とにかく俺!ライバルが剛くんでも絶対負けないからね★」

祐太はいつもの笑顔でそう言った

だけど

「…俺、沙季を忘れられる自信ない」

「…忘れなくてもいいんじゃいですか」

「でも、奈緒ちゃんを想ってる心の中に沙季もいる…それじゃ好きになる資格ないじゃん?」

「剛くん…」


「ずっと黙ってたんですけど実は僕…沙季さんから手紙預かってるんです。
『剛ちゃんがもう一度恋をしたらきっと私の存在に悩むと思うからそのときに渡してほしい』って」