咲き誇る椛は
つかの間の愛

昼夜の温度差が
その葉を美しく
色づかせるように

あなたの気まぐれが
私の心を
紅く燃やす


散りゆく椛は
すがりつく愛

遠ざかるあなたへと
伸ばした両手

あなたの心を
捕らえようと
広げた手のひらは

冷たい風に舞い散る
落葉のよう

掴まる枝をなくした
小さな葉っぱ

掴まる腕をなくした
小さな手


すがっても
届かない
あなたを求める