あなたの幸せに嫉妬した

あなたと私
違う生き物

わかっている
だけど、近くにいるから
比べてしまう


あなたの幸せに嫉妬した

あなたと私
感じ方はそれぞれ

わかっている
だけど、あなたの笑顔が
まぶしくて
私は笑うことすらできなかった


ちっぽけな私
大切なあなたの幸せに嫉妬して
大切なあなたの笑顔から目を逸らす

惨めな私
お願い……
あなたの笑顔で
あたしを見つめないで……



タンスの奥で
ひっそり眠ってた
茶色いポシェット

あの頃の私のお気に入り

タンスの奥に
そっとしまっておいた
あの日の記憶

あの頃の私と
あの頃のあなたの
2人だけの時間

ポシェットのポケット
そっと手を入れる
出し忘れてた
映画の半券

カップルチケットには
発行日限り有効の文字と
3年前のあの日の日付

使用期限ギレの恋

だけど
捨てることもできなくて
またタンスの奥に
そっと戻す


あなたが言った
おまえは強い女だと
だから私は泣くのをやめた

あなたが言った
おまえは猫のような女だと
だから私は気まぐれにあなたに甘え
時に冷たく振舞った

あなたが言った
おまえはやらしい女だと
だから私はあなたの身体だけを愛し
あなたの心を見ないようにした

あなたが言った
おまえはひとりで生きていける女だと
だから私はあなたに言った
彼女のもとに帰りなさいと
もう二度と私に会いに来ないでと


言葉など無くなってしまえばいいと思った
あなたへの想いを伝えることができないのなら

心など無くなってしまえばいいと思った
あなたへの想いでこんなにも苦しくなるのなら

私など無くなってしまえばいいと思った
あなたから想われることなく生きていくなら


くるくる回る洗濯機
全部全部入れてしまおう

あなたへの憎しみも
あなたを想う苦しみも
あなたに会えない悲しみも

全部全部入れて
くるくる回る洗濯機

寂しい
会いたい
恋しい
愛しい
苦しい

全部全部入れて
くるくる、くるくる

汚れたあたしの心
くるくる、くるくる

全部全部洗い流して
真っ白な愛にな~れ


照り付ける太陽
うだるような暑さの中
私は狂ったように
あなたを求める

重なる肌に感じる
あなたの熱
私の肌に染み入る
あなたの汗

ハードリカーの酔いに任せて
ただひたすらにあなたを求める

もっと激しく
もっと過激に
甘い言葉は
今はいらない

お願い離さないで

夏が終わるまで
もう少し…
あと少し…


未練がましく
今夜もあなたを
思い出す

美恋
美しい恋の思い出

未恋
未だ恋しいあなたの腕

身憐
独り寝の身を憐れんで
攣攣とあなたを想い
漣漣とただ涙を流す




真夏の夜に
捕らえられた私

甘い蜜に誘われて
あなたの腕に飛び込んだ

小さな虫かごの中
捕らえられた私

甘い蜜をむさぼって
あなたの腕の中
あふれんばかりのエネルギーをもてあます

もうすぐ夏が終わる

冷たい夜風が
私の肌に触れる時
私は小さな虫かごの中
永く静かな眠りにつく

もうすぐ夏が終わる



見つめ合うこともできず
ただ指先で語り合っていた頃
私たちはたぶん
恋をしていた

額をぶつけ合い
上目遣いの瞳で語り合っていた頃
私たちはたぶん
愛で繋がっていた

罵り合う口をふさぎ
口づけで語り合っていた頃
私たちはたぶん
間も無く訪れる
別れの時を感じていた

腕を絡め合い
脚を絡め合い
身体だけで語り合っていた頃
私たちはたぶん
孤独だった

心は絡み合ってなどいないから

何も語り合ってなどいなかったから