いつも通り適当に過ごして夜を
迎えていたあたしは理由もなく
夜の外に出て空を見ながら
当てもなくふらふら歩いてた。
「あ~。今日星見えないや」
そんなことを思いながらMEGARYU
の曲を携帯から流しながら
歩いてた。
一人が好き。ずっとそう思って
いたのにあなたがあたしを変え
たんだよ。
小声で歌いながら歩いていると
一台の車が止まった。
普通の車よりいかつい車が。
その時のあたしはなにをされて
も怖くはなかった。失って困る
ものなんか一つもなかったから
「…お前こんな時間に女一人で
なにやってんだ?」
見ず知らずの男にそんなことを
言われて逆に戸惑ってしまった
どうせ拉致られてやられるだけ
と思ってたから。