その日の授業が終わり、放課後になると、私は風紀委員会本部へと足を運んだ。

先日ちょっとした事件があって、重大な校則違反者を入れておく『反省室』が当面使えなくなってしまったものの、通常業務は行われている。

ここは天空宮風紀委員の活動拠点。

ここで、広大な天空宮学園の各所で捕縛した違反者のリスト作成、罰点の集計、通達、月一回の風紀委員会会議、鎮圧隊の総合演習などが行われる。

「あ、ミーシャさん、お疲れ様です」

中等部の風紀委員と本部入り口で出会い、声をかけられた。

「何だかしんどそうですね」

「ええ…最近激務ですからね」

私は苦笑いして応対する。

「中等部の方はどうですか?」

「はい、先日も大学部書庫に侵入して上位魔法の詠唱呪文を盗み見ようとした生徒を捕縛したばかりなんです」

その風紀委員は溜息をついた。