放課後。

私は学園都市内の病院へと足を運ぶ。

入院している生徒達のお見舞いの為だ。

見舞いのついでに、病状が安定している生徒から事情を聞いてみようと思ったのだ。

万が一クラリエ教諭が手を下したのであれば、何らかの目撃証言が聞けるかもしれない。

しかし。

「騎士部の奴が、『忍術なんて子供じみてる』なんて言いやがって…それでカッとなってさ…」

「ほんとはもっと小さな規模の爆発魔法を試すつもりだったんだ。だけど思いの他魔力のコントロールが難しくて…」

乱闘事件と爆発事故、それぞれの当事者に話を聞けたものの、どちらも自分の否を認めた。

クラリエ教諭の名前など欠片も出てこない。

それどころか、彼女は的確にして適切な処置を施し、感謝しているとまで言う始末。

やはり私の勝手な推測だったのか。

それとも被害者に姿を見られないように、上手く犯行に及んだのか。

現時点では判断に迷う。