｢もしもし？｣
『…雪斗？よかったぁ…番号変わってなかったんだね』
このちょっと
鼻にかかったような
甘い声は…
｢………………かな？｣
元カノだった。
｢…何か用？｣
お前と電話してる暇
あったら愛稀に
電話してぇよ
『あ、いきなり電話かけてごめんねっ…？』
｢………。｣
『あのね…もう一度会って話しがしたい』
またかよ…
｢お前さあ、いつまで引きずる気だよ??｣
稜介がしかめっつらして
こっちを見てる（笑）
この話しを聞かれると
非常にまずい…な。
『だって…っ…忘れらんないよ…嫌いで別れたんじゃないもんっ…!!!!』
泣き出す始末…
｢俺さぁ…彼女いんだわ。諦めてくんねぇか？｣
『え……………っ？？？』
｢じゃあな｣
『待っ…………
一方的に電話を切った
わりぃな、かな
俺には…
スタイルもよくない
素直でもなんでもねぇ
すぐ泣く淋しがりだけど
愛しくてたまらない
"愛稀"がいる
お前の気持ちには
答えてやれね〜よ
